役目を終えた発電所内の室内空気

ドレスデンの石油プラント(CHP)は約100年もの期間、ドレスデン市内の電力供給を行って後1994年に役目を終えました。2016年からは文化施設として再運用されています。これに伴い、人々が室内で快適に過ごせる様、施設内の室内空気をionairのイオン化技術によりイオンで満たされる事で、旧工場敷地内において空気が滞らない様にすることを行いました。
2020年10月初めての打ち合わせからたった3ヶ月の期間でプロジェクト受注が締結されるほどのスピードで決まったかなり素早いプロジェクトだったと同エリアionairドイツCEO:Claus Nonningerは言います。この文化施設では、アトラクションや、文化イベント施設、劇場、映画館などの複合施設であり、展示場、スタジオ、先進的オフィスのリース提供など多岐に及びます。

高性能センサーによる空気測定技術
様々な施設が折り重なる複合施設では、室内空気について単一の室内よりも複数の換気基準が用いられる事で、普段のプロジェクトよりも注意が必要となるケースが多いとNonningerは強調します。「良質な室内空間は、いくつかの空気要素に配慮され構成されており、ionairのイオン化技術による中和された良質な室内空気が提供されるでしょう。今回のケースでは、空調システムの給気に対してイオン化を行うことで、イオン化された空気が室内で満たされる事で、室内空気環境と衛生面が大幅に向上されている事でしょう。Ionairのシステム構成の1つである空気を検知するセンサーを配備している事で、外気や室内空気の臭気発生源を認識しシステムとして対応することで、大幅な臭気低減が可能になります。」これらを可能にするのは、配備した空気センサーと組み合わせて、VOC濃度、温度、湿度の空気要件をモニターする事が重要となります。Ionair社Air Quality System(AQS)は、これらとの相互作用により有効に作用します。「人間の鼻の役目を担う、5つのセンサーが、外気の空気成分を測定し屋外空気と室内空気の違いを識別します。このデータを元にしてイオン化濃度の調整を行い、また空調機の制御を行うデータとしての二次利用により調整を連続的に行うことで室内空気の衛生が一定に保たれていきます。」この一連のプロセスにより、春夏秋冬毎に異なる気候条件をデータ集積し「過去」を記録する事で、AQSシステムにてアルゴリズムを利用した「未来」を予測し、イオン濃度の最適値をパラメータにより算出し、適切に管理維持することが可能としています。

高性能機器によるシステム管理
室内空気のイオン化システムをご利用頂く場合、安全性と最適性を可能とするために、自立制御するシステムが必須であるとionairは考えます。悪性空気の処理においてはコロナ放電技術を利用した室内空気のイオン化プロセスを「生成管」で発生を促進させます。 このシステムは、建物における「排気処理」「室内空気の浄化」「フィルター置換」などの用途に用いられ、主に排気側ダクトや給気ダクトに設置されます。
また、最適なイオン量を生成する元となる室内空気データを高性能測定センサーにより計測し、最適化が24時間絶え間なく行われます。Nonningerは「正しい室内空気の環境維持制御において、高性能センサー・自動制御機器・最適化アルゴリズム・イオン発生装置・データ収集システムの構成が非常に有益であり重要です。」と述べます。建築法で定められるオゾン濃度調整にも不可欠です。「ドレスデンでは稀に屋外の空気中オゾン濃度が高い場合があります。また、システムトラブルが起こった場合でもオゾン濃度が過剰になる事を防ぐために、オゾンセンサーをionairシステムでは構成に含んでいます。」

ドレスデンのプロジェクトは2段階構成で進行しました。1段階目では、文化教育施設や多目的施設を1つのionair / AQSで制御しています。「第1段階で室内空気の変化状況をデータ収集し、この変化を考慮した上で今後導入される6施設においても順次システムが導入される予定となっています。」これにより、約136,000㎥/hほどの室内空気をイオンシステムにより室内清浄が行われることになり、今後もドレスデンのプラントが複合施設として運営されていく事の一因となるでしょう。

経歴について
Claus Nonningerは、様々な役職を歴任し、幅広い経験を積んだスペシャリストです。ドイツ国内のUniversity of Applied Sciences/大学院を卒業し、20年に渡り新製品、新技術の市場開拓、マーケティング開拓、取引先ネットワークの拡大などに従事して参りました。2020年7月より、ionairドイツ支社のCEOに任命され、ドイツにおける”ionair”ブランドの拡販とマーケティングを担当しています